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事実
Ⅰ 当事者
X(原告)は、大学卒業後の平成30年4月1日、Y社(被告)との間で本件雇用契約を締結し、就労していた労働者である。Yは、産業用機械の制作・販売等の事業を営む株式会社である。¶001
Ⅱ 事案の概要
Y就業規則には、「試用見習」と題して「新たに採用された従業員には、3か月以内の試用又は一定期間の見習を命ずる。試用又は見習中3か月以内の従業員で業務に不適当と認められる者は、何時にても解雇することができる」(9条)とされているほか、「普通解雇事由」と題された28条1項には「試用期間中又は試用期間満了時までに、従業員として不適格であると認められたとき」(同項5号)が他の事由と並んで列挙されており、本件雇用契約においても、平成30年4月1日から同年6月30日までの3カ月間を試用期間とする旨が定められていた。¶002