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事実

X(原告・被控訴人=附帯控訴人・被上告人)は、平成5年4月に普通地方公共団体であるY(糸島市。被告・控訴人=附帯被控訴人・上告人)の消防職員として採用され、平成22年4月から消防隊の小隊長を務め、平成29年3月当時、糸島市消防本部(「消防本部」)a課b係長を務めていた。¶001

Xは、平成15年頃から平成28年11月までの間、トレーニングとして鉄棒に掛けたロープで身体を縛って懸垂をさせた上で力尽きた後もそのロープを保持して数分間宙づりにして更に懸垂をするよう指示するなどの行為(「各指導」)、部下に対して「ぶっ殺すぞ、お前」、「丈夫に産んでくれんやった親が悪い」などの発言(「各発言」。各指導と各発言を併せて「本件各行為」)を行った。¶002