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事実

Ⅰ 事案の概要

本件は、Y(宮城県。被告・被控訴人=控訴人・上告人)の公立高等学校の教諭であったX(原告・控訴人=被控訴人・被上告人)が、職場の歓迎会の帰途における酒気帯び運転を理由とする懲戒免職処分を受けたことに伴い、職員の退職手当に関する条例(昭和28年宮城県条例第70号。令和元年宮城県条例第51号による改正前のもの。以下「本件条例」という)12条1項1号の規定(以下「本件規定」という)により、退職手当管理機関である宮城県教育委員会(以下「県教委」という)から、一般の退職手当等の全部を支給しないこととする処分(以下「本件全部支給制限処分」という)を受けたため、Yを相手に、上記各処分の取消しを求める事案である。¶001