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事実

本件は、被告人が、飲食店において、被害者が飲酒酩酊のため抗拒不能であるのに乗じ、同人と性交をしたという、準強姦の事案である。¶001

第1審では、被害者が抗拒不能であったか、被告人にその認識(以下「本件認識」という)があったかの2点が争点とされた。第1審判決は、被害者が抗拒不能であったことは認められるが、本件認識がなかった旨を述べる被告人の公判供述の信用性は否定できず、被告人に本件認識があったことには合理的な疑いが残るとして、被告人を無罪とした。¶002