Ⅰ. はじめに

本稿は、「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals, SDGs)」1)が、日本の労働法政策にどのような意義を持つかを検討するものである。SDGsは、2015年9月に国連サミットで採択された国際目標であり、17の目標と各目標に関連づけられた169のターゲットから成る。このうち、「働きがいも経済成長も」との標題を持つ目標8は、「包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する」ことを掲げ2)、労働法や労働関係がSDGsの実現とは無関係ではないことを示している。