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Ⅰ. はじめに

2021年1月、米税関・国境警備局(CBP)は、ユニクロ社がサプライチェーン(供給網)の一段階で中国新疆ウイグル自治区の団体が生産する綿花を原材料としていたとして、同社製品の輸入差止を命じた。また、同年6月、フランス司法当局も「人道に対する罪の隠匿」の疑いで同社のフランス法人を含む4社の捜査に着手した。欧米を中心に、企業に対し、供給網における強制労働等の調査や取組の開示など、人権配慮を強める法の整備や執行が広がっている。¶001