事実

被告人は、警ら中に被告人からの苦情申立てを受けて対応に従事していた警察官に対し暴行を加え、その職務の執行を妨害したとして罰金30万円の略式命令を受けた。正式裁判の請求をした被告人は暴行の態様等を争って無罪を主張したが、第1審裁判所は被告人に罰金20万円の有罪判決を言い渡した(立川簡判令和元・5・31刑集74巻1号259頁)。被告人は訴訟手続の法令違反、事実誤認及び量刑不当を主張して控訴を申し立てたが、原裁判所はいずれの主張も退け控訴を棄却したので(東京高判令和元・11・8刑集74巻1号267頁)、被告人は上告を申し立てた。ところが、原審の判決書には、原審の公判審理に関与していない裁判官が判決をした裁判官として署名押印した過誤があった。