事実

X(原告)は、大学の工学部を卒業後、数社での勤務を経て平成16年10月、音響機械器具の製造等を営むY社(被告)に雇用され、サウンド設計部に配属されて勤務していた。

1

Y社就業規則によると、従業員の定年は満60歳の誕生日後初めての3月15日又は9月15日とされ、定年再雇用制度の対象者は「労使間個別協定第30号」(以下「協定」)により定めるものとされていた。定年再雇用とは定年退職後に契約社員として雇用されることをいい(協定1項)、その対象は「定年退職者にして、再雇用の希望があり、かつ、再雇用後の業務内容、処遇条件等について了承した者」とされ(同3項本文)、職務内容については「本人の意向を踏まえ、会社は再雇用希望者の知識、技能、ノウハウ又は組織のニーズに応じて、職務及び労働条件を設定し、原則として契約開始の6か月前までに本人に提示する。なお、再雇用先にはグループ会社も含むこととし、Y社以外で就労する場合の労働条件等は各社の基準による」(同4項)とされていた。