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 事実の概要 

⑴ Xは、学校法人Yが運営する高校のうちのひとつ(以下「本件高校」という)に勤務する教員である。Xは平成22年4月に本件高校に常勤講師として採用され、期間1年の有期契約が令和3年4月まで毎年度同内容で更新された。業務内容は生徒への教育指導および試験・評価に係る付帯業務(校務分掌・会議等を含む)であった。¶001

本件高校には常時勤務する教員と事務職員がおり、そのうち無期契約で働く教員を専任教員、有期契約で働く教員を常勤講師と呼ぶ。専任教員の基本給は年齢給と職位ないし職階によって定められる職位・職階給からなり、年齢給は毎年昇給が予定されている。常勤講師は25歳までは年齢に応じて、25歳以上は勤続年数に応じて基本給額が決まり、勤続年数が5年を超えると昇給しない。Xの採用時の年齢は33歳であったため勤続年数に応じた基本給を5年間受け取った後、昇給が停止した。同年齢の専任教員と比較した場合、Xの基本給は勤続5年までは専任教員の8割前後、それ以降は漸次差が拡大し、提訴時の13年目では専任教員の69%程度であった。¶002