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Ⅰ はじめに

企画の趣旨からはやや離れるかもしれないが、本稿においては、憲法13条・14条の解釈論を直接扱うのではなく、憲法24条に焦点を当てることにしたい。以前は、婚姻・家族の問題は憲法13条や14条との関連で議論がされることが多く、憲法24条の規範内容の解明には学説上あまり関心が持たれてこなかったように思われる。しかし、平成27年12月16日の最高裁判決1)を契機に、今日では憲法24条の規範内容の解明が学説の関心の対象となり、また、重要な課題となっている2)¶001