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令和4(2022)年8月1日、60歳の若さで逝去した著者が構想中であった自身の研究の体系化を、同僚研究者が引き継いで完成させたのが本書である。『表現の自由の苦難』というタイトルは、著者が遺したメモから採られたものであるという。本書による著者の研究の体系化は、「自由の構成としての憲法──自省的社会構築のための原理論」「表現の自由の諸相──苦境から展望へ」「自省的社会の制度的課題」の三部構成を通じてなされ、著者の研究期間全体にわたり、かつ、表現の自由論を中心に統治機構論など著者の他の研究分野にも及ぶ、主要な論文がほぼ初出時のまま収録されている。¶001