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原子力発電所(原発)の設置許可など、科学技術のリスクが問題となる訴訟においては、行政に対して専門技術的裁量と呼ばれる広い判断の余地が認められてきた。本書は、こうした科学訴訟において裁判所の審査がいかにあるべきかを検討するものである。この問題に関する行政法学の文献は多数に上るが、本書の特色は次の点にある。それは、法学方法論の観点から、従来の行政裁量論を批判的に考察している点である。こうした本書の視角は、「はしがき」にある通り、法哲学から研究をスタートさせた著者の来歴に由来するが、本書が主に参照するドイツの行政裁量論が、法学方法論と密接な関連を持っていることにもよる。結果として、本書は、基礎理論、行政法総論、行政法各論を横断するスケールの大きいものとなっている。¶001