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事実

X(原告・控訴人=被控訴人)は、令和元年5月1日から医療法人社団Y1(被告・被控訴人=控訴人)が経営する歯科医院(以下「本件医院」)に勤務していた。Y1の理事長(兼・同院院長)はY2(被告・被控訴人=控訴人)であり、同院にはY2の娘Aら2名も勤務していた。同院はY2が開業した医院で、元々女性が多い職場であり、Y2やAも出産して仕事と育児を両立していた。¶001

Xは妊娠を希望し不妊治療を受けていたが、令和2年7月、不妊治療の関係で勤務日数を週5日から4日に減らすことを求め、Y2はこれを了承した。同年9月18日、Xは妊娠をY2に報告するとともに、つわりがひどく勤務が難しいとして翌日からの休職を申し出た。Y2は了承し、自分の身体を一番に考えるようXに伝えるとともに、Xの診療予約をほかの医師に変更する等の調整を行った。¶002