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事実

A会社は、タイヤ事業及びダイバーテック事業を営む大規模会社であり、同社には、ダイバーテック事業本部をはじめとした4つの本部が設けられていた。同事業本部に化工品ビジネスユニットがあり、そこに属する建築用免震積層ゴムを含む化工品の製造・開発・販売部門は、平成24年まではA会社に置かれていたが、平成25年1月、B会社の設立に伴い、同社に移管された。¶001

平成26年5月12日、A会社で行われた会議において、Y1(ダイバーテック事業本部長。被告)に対し、免震積層ゴム製品の一つであるG0.39の出荷時の性能検査において、技術的に根拠のない数値を用いている(これにより建築基準法所定の技術的基準〔以下「大臣評価基準」という〕に適合しない製品が出荷されている)可能性があることが報告され、Y1の指示を受けて調査が行われることとなった。Y2(ダイバーテック事業の品質管理等を担当する部門を統括する技術統括センター長であり、製品の品質保証を担当するQA委員会の委員長。被告)は同年7月から調査に加わり、Y3(同年11月1日代表取締役社長就任。それ以前はタイヤ事業本部長。被告)及びY4(コンプライアンス関係業務を行う部門を担当。被告)は同年8月にこの問題を知った。¶002