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Ⅰ はじめに

本稿では、令和5年6月7日に第211回通常国会で可決成立した「不正競争防止法等の一部を改正する法律」(同月14日に法律第51号として公布)のうち、営業秘密侵害型不正競争に関連する訴訟の国際裁判管轄を定める規定(不競法19条の2)ならびに国外で行われる営業秘密侵害行為に不競法の規定を強制適用する規定(同法19条の3)に焦点を当て、その解釈上の問題点を指摘し、私見を述べる。もとより、いずれも筆者個人の見解であり、所属する組織の見解ではないことを付言する。¶001