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事実

本件は、保佐開始の審判事件を本案とする財産の管理者の選任等の保全処分を申し立てたX(申立人・原々審抗告人・原審抗告人・抗告人)が、上記保全処分の事件において選任された財産の管理者から家庭裁判所に提出された書面の謄写の許可を申し立てた事案である。¶001

本件の経緯は、次のとおりである。¶002

Xは、実母について保佐開始の審判を申し立てるとともに、保佐開始の申立てについての審判が効力を生ずるまでの間、財産の管理者を選任すること等を求める審判前の保全処分を申し立てた。家庭裁判所は、上記保佐開始の申立てについての審判が効力を生ずるまでの間、A弁護士(以下「本件管理者」という)を財産の管理者に選任し、上記実母の民法13条1項に規定する財産上の行為につき本件管理者の保佐を受けることを命ずる審判をした。その後、本件管理者は、財産目録及び財産の状況についての報告書を家庭裁判所に提出し、Xは、本件管理者が提出した書面一式について、その謄写の許可の申立て(以下「本件申立て」という)をしたが、本件申立ては却下された。Xは、これを不服として即時抗告をしたが、原審(東京高決令和3・6・23民集76巻5号1162頁)は、Xは当事者に該当せず、第三者からされた記録の謄写の許可の申立てを却下した裁判に対しては即時抗告をすることができないから、上記即時抗告は不適法でその不備を補正することができないことが明らかであるとして、これを却下すべきものとした。そこで、Xが、抗告許可の申立てをしたところ、原審は抗告を許可した。¶003