Ⅰ はじめに

消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律(以下、「特例法」という)は、平成25年に成立し、平成28年10月より施行されたが、その後5年経過しても訴訟を通じた被害回復例はごくわずかにとどまっていた。そこで、特例法附則6条の施行後5年経過後の見直し条項に基づき、消費者庁の下で消費者裁判手続特例法等に関する検討会(以下、「検討会」という)が令和3年3月から開催され、改正のための検討が行われた。その結果、消費者契約法及び消費者の財産的被害の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律の一部を改正する法律(令和4年法律第59号)によってかなり大幅な改正が行われた。特例法の名称も、「財産的被害の」集団的な回復から「財産的被害等の」と変更されている。