Ⅰ 銀行融資における物的担保の適格性

銀行は、国民の貯蓄手段の提供機能としての預金の受入れと、資金の供給ないし資金の運用機能(資金媒介機能)としての資金の融資機能を有する。このような機能を有している銀行が破たんすれば、その社会的影響は甚大であるため、銀行には健全性の確保が強く求められており、融資を行うに際しても不良債権とならないように慎重な判断が求められている。しかしながら、融資先の業況の変化や不慮の事故等により、融資先が任意に債務の弁済を行うことができない事態が生じることもある。このような場合、融資先の財産状態が悪化し、融資先の一般財産のみでは債務の総額を弁済することが不可能である場合がほとんどである。