担保法改正におけるテーマの1つとして事業担保制度の創設が採り上げられ、その是非や制度のあり方をめぐる議論が活発に行われている1)。法制審議会担保法制部会においても、中間試案のとりまとめに向けた検討資料とたたき台が公表されている(本稿執筆時点)2)。以下では、これらの議論・資料を踏まえながら、若干の考察を行う3)

Ⅰ 事業担保の意義

「事業担保」とは、「事業」、すなわち、動産等の有形資産や債権のみならず、契約上の地位、のれん等の無形資産も含めた全ての財産から成る有機的な一体としての事業を対象とする担保をいう。