本書は解雇の金銭解決制度に関する初の本格的な研究書である。今後、このテーマについて考える研究者や、実際に立法・法改正等に関わる実務担当者にとって、文字通り必読の文献と言える。それとともに、解雇の問題、ひいては労働の問題に関心を持つすべての方々にとって、多くの気付きをもたらす良書である。なお、誤解が多いので最初に確認しておくと、解雇の金銭解決制度とは、「どんな解雇もお金さえ払えば許される」という話ではない。詳細はもちろん本書に書かれているが、さしあたり「違法な解雇について、解雇無効(=原職復帰)だけでなく、それ以外の解決策を制度的に可能にするもの」とイメージしてほしい。