Ⅰ.はじめに

統治システム(執政・行政・地方自治)の領域から、社会的変容の中での憲法と立憲主義のあり方を考えるというのが、本稿に与えられた課題である。そこで、社会的変容の現れと思われる近時の統治課題への対応から、現在の統治システムの特徴の一端を析出して、ささやかな考察を行いたい。具体的には、新型コロナウイルス対応と個人情報保護法制の一元化である。デジタル化やグローバル化、政府が対応するべき事態の拡がりの速さといった点に現代の統治課題の特徴があるのだとすれば、特殊な局面ではあるが、前者はその例として捉えることができるし、後者はデジタル化等への対応そのものである。これらに関わる法制を国の執政・行政()と国─地方関係()に切り分けてその特徴をみたうえで、その統制のあり方も管見したい()。