事実

あん類、砂糖の輸入および販売等を目的とする株式会社であるX社(原告)は、平成25年7月29日、生命保険株式会社であるY社(被告)との間でX社の取締役であり外国籍である訴外Aを被保険者とする生命保険契約を締結した(以下、「本件生命保険契約」という)。この契約の締結経緯および訴訟に至る経緯は以下のとおりである。

Aは中国籍であり、平成16年10月にX社に入社し、平成21年6月には取締役に就任したが、日本の在留資格を有しておらず、日本には少ないときで年4回ほど、多いときで毎月来てホテル等に滞在していた。平成25年3月頃にX社がAを被保険者とする法人契約を希望していることを知ったY社の販売会社の営業部長である訴外Bは、同年6月11日、本件生命保険契約等の資料を持参してX社を訪問し、当時のX社代表取締役である訴外Cおよび訴外Dに上記資料を渡した上で、契約申込書等の必要書類の記載内容や記入方法に加え、外国籍の人は基本的には被保険者にはなれないが、日本に居住し、郵便が届く場合には被保険者になれること等を説明した。また、Bは、CおよびDから、Aは日本に30年おり、その間Cの自宅に居住し、外国人登録をしている等の説明を受けた。そしてAは、CおよびDの指示どおりに保険関係の書類に署名した。同年7月17日、Bは、Y社の担当者および診査医とともにAと会い、Aから申込書類を受領した上で、本件生命保険契約の必要書類の記載内容等に誤りがないか確認し、その契約内容等の説明を行った。なお、Bはこれらの契約の締結過程を通じAの在留資格を確認しなかった。