Ⅰ. はじめに

プラットフォームワーカーのなかには、プラットフォーム企業と雇用関係がないために、獲得した所得が給与所得として課税されていない者が多く存在する。また、課税庁による所得の把握が難しいことを悪用した違法な税負担の回避や、プラットフォームワーカーの知識不足から適切な申告ができていないといった問題もある。

これまで租税法においてこのような問題は、シェアリングエコノミーあるいはギグエコノミーといった分野で議論されてきた。この2つについてOECDの報告書では、通常シェアリングエコノミーは資産と結び付けられ、ギグエコノミーはサービスと結び付けられると述べている1)。本特集のテーマは「プラットフォームワークと法」なので、本稿では、どちらかといえばギグエコノミーにおいて働くギグワーカーの方に焦点をあて、プラットフォーム企業との関係をも検討することにした2)