本特集は、第204回通常国会において成立し、令和3年法律第52号として公布された「著作権法の一部を改正する法律」(以下「令和3年改正著作権法」という)の概要を解説するとともに、現在、導入の検討が進められている、独占的ライセンスに関する議論状況をフォローすることを目的としている。

Ⅰ. 令和3年改正著作権法の概要1)

1. 放送番組のインターネット同時配信等に係る権利処理の円滑化のための措置2)

放送番組のインターネット同時配信等を推進するにあたっては、放送番組において利用されている多様かつ大量の著作物等についての迅速かつ円滑な権利処理が必要となる。放送事業者の有する権利処理に係る課題に対応し、著作権制度に起因して映像の差し替えなどが生じるいわゆる「フタかぶせ」を解消することを目指して、同時配信等について、以下の通り、放送と同様の円滑な権利処理を可能とする法改正が行われた。