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Ⅰ はじめに

2021年10月に成立した国際課税改革に関する国際合意(以下「2021年10月合意」という)1)、そしてそれを可能とした国際課税秩序は、2025年1月に返り咲いたトランプ大統領によって大きく動揺することとなった。2026年1月5日、BEPS(Base Erosion and Profit Shifting)に関するOECD/G20包摂的枠組み(以下「包摂的枠組み」という)は共存パッケージ(Side-by-Side Package)を承認し2)、2021年10月合意の柱の1つであったグローバル・ミニマム課税の実施は新たな局面に入った。米国を含む包摂的枠組みが共通アプローチとして合意したはずのグローバル・ミニマム課税の対象から、なぜ米国が抜けることになったのだろうか。それは、今後の国際課税秩序にいかなる影響を与えるのだろうか。¶001