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本書は、主に渉外・租税法務で卓越した実務に携わる井上康一弁護士の最新の著作である。対象は、2003年日米租税条約1条2項等にみられるプリザベーションで、その法的妥当性を、日米の所得税条約例や学説を中心に整理し、条約の直接適用可能性など国内法と所得税条約の法的関係を論ずる旧作(『租税条約と国内税法の交錯〔第2版〕』〔商事法務、2011年〕仲谷栄一郎弁護士との共著)を再検討する。日本の裁判例での租税条約の適用場面を二分し、考慮要素を類型化する構造主義的分析を展開する。前述の共著から15年近くを経てその発展版が現れ、評者にとって僥倖でしかない。¶001