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事実

個人であるX(原告)は、平成29年中に、保有する暗号資産(BTC等。資金決済2条14項参照)を用いて、暗号資産同士の交換取引とICO(保有する暗号資産を用いて新規発行暗号資産その他のトークンを取得する取引。本件ではLST及びMTNを取得)を行った(これらを併せて「本件取引」、これによって得られた損失控除後の利益を「本件利益」)。法定通貨への交換や暗号資産による物品購入はしていない。Xが平成29年分の所得税等の確定申告をしなかったことから、処分行政庁は、本件利益(1.2億円超)が雑所得に区分されるとした上で、同年分の所得税等の決定処分等を行った。これに対しXは、暗号資産を交換しただけで一律に権利が確定したとはいえないこと、LST及びMTNについて、本件取引当時に市場価格が存在せずその経済的評価は0又はこれに近い金額であること、そして現在もLSTは上場せず、MTNも平成30年2月の上場直後から暴落しており、いずれも実態が不明であるから、経済的価値の流入を否定する特段の事情があることなどを主張して、その取消しを求めた。¶001