事実
Y株式会社(被告・控訴人)の従業員訴外BはY社所有の自動車による交通事故で訴外Aを死亡させた。Aの相続人であるX1(妻)、X2・X3(子)(いずれも原告・被控訴人。以下、X1~X3を併せて「Xら」)はBの使用者であるY社に対し民法715条に基づき、損害賠償金および遅延損害金を請求した。X2は訴外C損害保険会社(人傷社)との間で、Aを被保険者とする人身傷害保険契約(本件保険契約)を締結していた。本件保険契約の約款(本件約款)においては、以下のように定められていた。人傷社が支払う人傷保険金の額の算出にあたり損害額の決定がなされ、本件約款所定の算定基準に従い算定されるが、自賠責保険から支払われる金額を下回る場合には、自賠責保険によって支払われる金額とする(本件約款6条1項)。また、賠償義務者があり、判決または裁判上の和解において、同人が負担すべき損害賠償額が上記の算定基準と異なる基準により算出された場合は、その基準により算出された額のうち、訴訟費用等を除いた額を人傷保険における損害額とみなす(同条3項)。本件約款6条で算出される損害額から、自動車保険等により既に給付が決定しまたは支払われた金額を差し引いた金額を保険金として支払う(同8条1項1号)。保険事故による損害が生じたことにより人傷保険金の請求権者が損害賠償請求権その他の債権を取得し、その損害に対して人傷社が支払った人傷保険金の額が(同6条で定められる)損害額の全額に満たない場合には、上記債権の額から、人傷保険金が支払われていない損害の額を差し引いた額の限度で、上記債権が人傷社に移転する(同29条)。¶001