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Ⅰ はじめに

令和8年1月22日、最高裁は注目すべき判断を示した(最判令和8・1・22裁判所Web〔令和6年(受)第385号〕)。すなわち、区分所有建物の共用部分の瑕疵を原因として生じた損害について、特段の事情のない限り、建物の区分所有等に関する法律(以下、「区分所有法」という)3条に基づく区分所有者の団体(以下、「3条団体」という)が民法717条1項本文にいう「占有者」として賠償責任を負うとしたのである。区分所有建物において誰が共用部分の占有者に当たるのかという問題は、区分所有法制定以来、下級審裁判例や学説において継続的に議論されてきた論点であり、本判決はこれについて最高裁として初めての判断を示したものとして注目される。¶001