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左から、小林利明、片岡克俊、湖山充、水口瑛介

Ⅰ はじめに──本座談会で扱う対象

小林近時、芸能実演家の法的権利や活動環境についてこれまでになく関心が集まっているように思います。所属事務所の移籍に端を発するトラブルに関する裁判例も増えていますし、実演家とレコード製作者にレコード演奏・伝達権を認める著作権法改正法案が今国会(第221回国会)に提出される予定です(注:校正時において国会審議中)。そして今回のテーマである「実演家等と芸能事務所、放送事業者等及びレコード会社との取引の適正化に関する指針」(内閣官房・公正取引委員会、2025年9月公表。以下「指針」)とその前身である「音楽・放送番組等の分野の実演家と芸能事務所との取引等に関する実態調査報告書」(公正取引委員会、2024年12月公表。以下「実態調査報告書」)は、特に芸能・音楽業界の慣行や具体的契約内容にまで踏み込んで公正取引委員会(以下「公取委」とする)の見解を示したものとして非常に注目されます。¶001