事実
小説家であった亡Bは、「紋次郎」という名の渡世人を主人公とする「木枯し紋次郎」シリーズの小説(以下「本件小説」という)を執筆し、本件小説を原作とする漫画、テレビドラマ(以下「本件テレビ作品」という)及び映画が制作された。亡Bの死亡後、本件小説の著作権は、亡Bの妻である亡Aが相続により取得し、X会社(原告・控訴人)は、亡Aから亡Bの著作物の独占的利用の許諾を受けた。X1ないしX4(原告・控訴人)は、亡Aの子である。Y(被告・被控訴人)は、食品の製造販売等を業とする株式会社である。本件は、Yがその商品(Y商品)の外装(ラベル又は外袋)にY図柄を付して製造販売したこと、及び同商品の画像をウェブサイトに掲載したことが、本件小説、本件小説を原作とする漫画、本件テレビ作品又は映画に係る著作権(複製権又は翻案権、公衆送信権及び譲渡権)、X会社の独占的利用許諾を受けた地位を侵害する等として、亡A及びX会社が、Yに対し、Y商品の製造販売等の差止め、損害賠償請求等をなした事案である。原審(東京地判令和5・12・7判タ1527号247頁)は、亡A及びX会社が著作物として特定するものは、具体的表現そのものではなく、それ自体が思想又は感情を創作的に表現したものといえず、これを著作物であると認めることはできないなどとして、亡Aらの請求をいずれも棄却した。控訴審の審理の途中で亡Aが死亡し、X1らが訴訟承継した。¶001