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事実

Y株式会社(被告)は、省エネルギーの照明装置の研究、開発、製造及び販売等を目的として、平成24年3月8日に設立された資本金1000万円、発行済株式総数200株の取締役会設置会社及び監査役設置会社である。また、Yは、株券発行会社であり、その定款には、その株式を譲渡により取得するには取締役会の承認を受けなければならない旨の定めがある。¶001

X(原告)は、Yの設立時においてYの全株式200株を引き受けた原始株主であり、令和3年5月31日の時点でも、少なくとも160株保有していた(なお、Xが、平成31年1月21日、訴外Cに対し、Y株式40株を譲渡したことにより、一人株主ではなくなったか否かに争いがある)。Xは、平成26年9月26日、Yの取締役及び代表取締役に就任したが、令和3年5月31日、いずれも辞任した。Xは、Yの現監査役である訴外Aが、Yと第三者との間で平成29年3月17日付け太陽光発電事業に関する地位の譲渡契約を成約させたことに係る報酬(以下「本件成約報酬」という)の支払約束をしていたが、その残金420万円の支払を遅滞していた。そこで、Aは、令和3年4月30日、Xに対し、本件成約報酬の支払を求めた上、同年5月31日までに支払がない場合には、Xが保有するYの全株式の譲渡及び代表取締役の変更を求め、その手続に必要な関係書類一式を交付した。Aは、同月14日、Xから、本件成約報酬の支払並びに不履行の場合のY株式の譲渡及び役員変更についての誓約書の交付を受けると同時に、Xに対し、株式譲渡契約書の書式を交付した。Aは、本件成約報酬の支払の期限である同月31日が経過した後も支払がなかったことから、Y株式の譲渡及び役員変更の履行を求めた。¶002