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事実

本件は、先発医薬品(X製剤)に係る製薬会社であり、発明の名称を「止痒剤」とする本件特許の特許権者であるX(原告・控訴人)が、後発医薬品(Y製剤〔止痒剤〕)に係る製薬会社であるYら(被告・被控訴人)に対し、本件特許権の存続期間が延長されたことを前提に、平成30年6月15日又は令和3年1月6日から各令和4年10月31日までの間、YらがY製剤を製造販売等した行為は、存続期間の延長登録がされた本件特許権を侵害すると主張して、Yらに対し、不法行為に基づく損害賠償請求として、各損害賠償及び遅延損害金の支払を求める事案である。原審(東京地判令和3・3・30裁判所Web〔平成30年(ワ)第38504号・第38508号〕)は、本件特許権に係る本件発明の構成要件である「有効成分」は添加剤を加えて製剤として組成される基となる原薬を指すところ、本件発明は「ナルフラフィン(フリー体)」を有効成分とするのに対し、Y製剤は「ナルフラフィン塩酸塩」を有効成分とするものであるから、本件発明の構成要件を充足せず、出願経過等に照らし、Xはあえて「薬理学的に許容される酸付加塩」を有効成分とする構成を特許請求の範囲から除外したものであるから、均等論の適用もないとして、Xの請求をいずれも棄却した。これに対し、X控訴。¶001