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 事実の概要 

二つの事件は内容に共通する点が多いため、以下、併せて記述する。¶001

 ⑴ 関連する事実

熊本県漁連(Y1)は熊本県内の漁業協同組合(漁協)を会員とする漁業協同組合連合会であり、佐賀有明漁協(Y2)は佐賀県有明海沿岸の漁協が合併して設立された漁協である。¶002

海苔の養殖業を営むには漁業権が必要であるところ、Y1、Y2の管内で区画漁業権を取得しているのはY1の会員である漁協とY2のみであることから、事実上、海苔生産者はその所属する漁協から区画漁業権の行使を認めてもらう必要がある。¶003