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連邦取引委員会(FTC)が規制する「ネガティブ・オプション機能」(以下「当該機能」)とは、消費者が商品・サービス(以下「商品等」)の提供契約を解約する意思を表示しない場合等に、当該の商品等の継続した提供を消費者が承諾したと事業者が解釈できる契約の条項をいう。当該機能を伴う契約には、定期購読、サブスクリプション、ゴルフ会員権等がある。近年、当該機能に関連してFTCに寄せられる苦情が増加する一方で、1973年FTC規則その他の法規の規制対象は、現在用いられている当該機能の一部にとどまっていた。2024年10月16日、現在用いられるほぼ全てのネガティブ・オプション機能を対象とし、当該機能を伴う商品等の販売において事業者が負う義務を強化する新しいFTC規則(通称“Click-to-Cancel” Rule, 89 Fed. Reg. 90476. 16 C.F.R. §§ 425.1-425.9)が制定された(2025年1月14日施行。ただし、§§ 425.4-425.6の事業者による遵守期限は同年5月14日)。概要は次のとおりである。なお、この規則及びFTC法5条の違反(不公正又は欺瞞的な行為又は慣行)には、連邦裁判所による民事罰が科される。¶001