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事実の概要

(1)

Y1(被告)は2004年、Y2(横須賀市―被告)が児童福祉法34条の15第1項に基づいて実施する家庭的保育事業の家庭保育福祉員として登録された。同事業は保育士、または同等の能力を有する者であって、市町村が実施する定められた研修を修了した者が満3歳未満の児童を同人の居宅等において保育する事業である。¶001

(2)

Y2の家庭保育指導員は2010年7月、Y1に対し0~1歳児については横須賀市立保育園では15分間隔で睡眠時チェックを行っているので、家庭保育でも同様にすることなどを内容とする指導を行った。一方、2001年に日本保育協会が取りまとめた報告書ではSIDS(乳幼児突然死症候群)の予防として0歳児は5分に1回の呼吸確認をすること、また、2009年に家庭的保育研究会が編集した家庭的保育基礎研修テキストには、0歳児期は睡眠時には5~10分おきの観察をするのが望ましいと記載されている(以下「本件知見」)。¶002