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事実

本件は、X(原告・控訴人・上告人)が、Y(被告・被控訴人・被上告人)に対し、平成16年、平成17年及び平成18年に貸し付けられた貸金の返還を求めた事案である。Yは、平成20年に、弁済を充当すべき債務を指定することなく一部弁済をした。本件の争点は、この一部弁済により、平成17年及び平成18年の各貸付けについて、消滅時効が中断するか否かである。¶001

事実関係等の概要は、次のとおりである。¶002

1

亡Aは、平成16年10月17日、長男であるYに対し、253万5000円を貸し付けた(以下、この貸付けを「本件貸付け①」という)。¶003