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Ⅰ はじめに

日本を含む多くの国が2050年におけるカーボンニュートラル目標を掲げているところ、日本のように相対的に省エネ対策等が進んでいる国においては、更なる温室効果ガス(GHG:Greenhouse Gas)排出量削減の余地が少ないと考えられている1)。そのような中で、持続可能な形で経済を発展させ、かつ、カーボンニュートラル目標を達成するには、排出権取引制度を活用して日本社会全体としてのGHG排出を低減させつつ、また、他国におけるGHG削減分のカーボン・クレジットを取得して削減に充てるなどの工夫が必要不可欠であると思われる。これらの手法は、いわばGHG排出に値付けをするものであるため、いわゆる「カーボン・プライシング(Carbon Pricing:CP)」の手法であると位置付けられている。このようなカーボン・プライシング手法としては、他に炭素税などが挙げられ、今後、排出権取引制度や炭素税制度を進化させながら気候変動対策を進めていくことが重要と認識されている。¶001