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事実

Y1(被告)は、A社の代表取締役として、SES(システムエンジニアリングサービス)事業等を行っていた。Y2(被告)は、Y1からSES事業の話を聞き、Y1と協力してSES事業を遂行するようになり、SES事業を遂行する会社としてB社とC社を設立した。Y1はB社とC社の業務についても業務委託を受けて積極的に関与し、Y2はA社から業務委託を受けてA社の事業の代表者として行動していた。¶001

SES事業とは、システム開発・保守・運用業務について企業から委託を受け、委託企業等に従業員を常駐させて勤務させる事業である(その実態は労働者派遣であり、偽装請負〔労働者派遣法違反〕の疑いが強いが、この点は本件では争われていない)。Y1とY2は、共謀の上、A社ら3社において、ITエンジニアリングの未経験者を経験者と詐称して委託企業に派遣することとした。¶002