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事実の概要

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10頭以上/日の大動物(牛・馬)の処理能力を有する東京都区内の一般畜場は、荒川区で「三河島」を営む民間畜場事業者であるX(原告・被控訴人・上告人)と、港区で「芝浦」を運営するY(東京都―被告・控訴人・被上告人)のみが設置しており、両者は競争関係にあった。また、両者と同様の規模を有する一般畜場は1都11県(首都圏を含む関東地区と東北地区)に59あり、両者はそれらの一般畜場の運営事業者とも競争関係にあったところ、47の運営事業者が設定していた場料(畜場使用料または殺解体料)はXのそれを下回っており、Yの場料は昭和40年度以降継続して原価を大幅に下回っていた(Yは場料以外の収入源を有していた)。このような状況にあって、場料の収入のみで事業を運営していたXが、Yによる畜場サービスの提供は不当廉売に該当するとして、損害賠償等請求訴訟を提起した。¶001