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本判決は、自治体の直営事業(公営企業)と民間事業者との競争の公正性が問題にされたはじめての最高裁判決である。

事案は次のとおりである。X(日本食品株式会社―原告・被控訴人・上告人)は東京都荒川区内に獣畜の殺解体業を営む畜業者であり、Y(東京都―被告・控訴人・被上告人)は東京都中央卸売市場食肉市場に併設されている東京都立芝浦屠場(以下、「芝浦」という)の設置管理者として場料を徴収して畜場事業を経営していた。芝浦における場料の実徴収額(大動物1頭当たりのもの。係争年間における額が2480円ないし3480円)はXのそれ(5800円)に比して顕著に安いものの、毎年莫大な赤字を計上していたため、Yが都一般会計から公営企業特別会計の一部である屠場会計に補助金を支出することで赤字補塡をしてきた。

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