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Ⅰ 課題の設定
令和6年法律第65号は1)、地方自治法(以下「自治法」)260条の49を新設し、指定地域共同活動団体制度(以下「指定地域団体制度」)と呼ばれる制度を導入した。令和6年法律第65号の公布を受けて総務大臣が発出した通知は、この制度を、「地域の多様な主体の連携及び協働の推進に関する事項」に位置づけている2)。¶001
本稿は、この制度を読み解きながら、地方公共団体と共私の団体との協働(以下「公共私の連携」)という問題群の一端を考察する。本稿の関心は、とりわけ次の点に向けられる。第1に、指定地域共同活動団体(以下「指定地域団体」)と他の団体、すなわち(ⅰ)地方公共団体(市町村を念頭に置く)との、また(ⅱ)他の私的団体との関係、前提としての異同。第2に、これらの団体と個人(自然人)との関係。これらを通して、指定地域団体制度の特色を考察してみたい。ただし、未施行時点での考察であり、簡易な考察に止まる3)。¶002