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2022年2月24日、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった。同年4月14日にはフィンランドのサンナ・マリン首相とスウェーデンのマグダレナ・アンデション首相がストックホルムで会談し、これまでの軍事的中立姿勢から一転、NATOへの加盟申請について触れた映像は衝撃的であった。5月には相次いで加盟申請を公表し、現在はそれぞれ加盟が認められるに至っている。¶001
同年9月11日のスウェーデンにおける選挙では、アンデション首相率いる与党である社民党が第1党を維持したものの、穏健党党首であるウルフ・クリステション氏が同盟を組んでいた右派グループが全体では社民党の議席を上回り、初の女性首相だったアンデション首相は辞意を表明、10月17日にはクリステション氏が首相に選任された。この選挙では移民の急増や治安の悪化への国民の反発を背景に、極右政党であるスウェーデン民主党が議会第2党に躍進している。選挙後、スウェーデン民主党、穏健党、キリスト教民主党、自由党による「ティドー協定」が結ばれた。その中で犯罪対策に関する様々な提案がなされたが、その内容が衝撃的なものであったので、以下かいつまんで紹介する。¶002