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 事実の概要 

X1~X5(原告。「Xら」という)は、未承認国Y(北朝鮮─被告・被控訴人)が、在日朝鮮人等を対象とした帰国事業において虚偽の宣伝を行い、日本から北朝鮮への渡航を勧誘する行為(「勧誘行為」という)をし、渡航したXらを国内に留め置く行為(「留置行為」という)をしたが、これら一連の行為(「本件不法行為1」という)がXらの移動の自由等を侵害するものであると主張する。加えてX1は、その家族の出国を妨害し続けるYの行為(「本件不法行為2」という)が家族との面会交流に関する自身の権利を侵害するものであると主張する。これら不法行為を理由としてXらがYに対して慰謝料等の支払を求めたのが本訴訟である。原審判決(東京地判令和4・3・23〔平30(ワ)26750号〕)は、本件不法行為1のうち留置行為および本件不法行為2に基づく請求について我が国の国際裁判管轄を否定し却下したほか、本件不法行為1のうち勧誘行為に基づく請求については、我が国の国際裁判管轄を肯定したが、準拠法(日本法)上の不法行為損害賠償請求権の除斥期間(平成29年改正前民法724条後段)の徒過を理由に棄却した。なお、未承認国であることを理由としてYの裁判権免除を否定した。Xらのうち4人(控訴人。「X’ら」という)が控訴。¶001