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Ⅰ 芸能人とAIアバター

本稿では、いわゆる「芸能人」が自己のAIアバターを自由に利用し、他者の無断利用を制限する際の法的論点について、プライバシー及び肖像権等の観点から検討する。¶001

「芸能人」は、「芸能」というサービスを提供し、報酬を得ることを業とする者を指し1)、俳優、映画監督、演出家、音楽指揮者、落語家、漫才師、歌手等が含まれる。近時、芸能活動の幅は多様化しており、格闘家がYouTuberとして活躍する例や、イラストやCGを基にキャラクター・アバターを作成し、その姿を通じて動画配信等の活動を行うVTuber(バーチャルYouTuber)2)が活躍する例も見られる。¶002