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事実の概要
⑴ ① 医薬品製造・販売を行う被告会社の従業員であった被告人Xは、大学院医学研究科循環器内科学に所属する医師らによって実施された、被告会社が製造・販売する高血圧症治療薬D剤(ディオバン)を用いた臨床試験(以下、CStudyという)の補助解析の結果を広告資材等に用いるため、CStudyの主任研究者F1および共同研究者F2らとともに、高血圧症治療薬であるカルシウム拮抗薬とD剤との併用効果に関するCStudy補助解析論文を記述するに当たり、同論文に掲載する虚偽の図表等を作成して、そのデータを上記研究者らに提供し、同人らをして、同図表等のデータに基づいて、同論文原稿に英語で虚偽の記載をさせ、インターネット回線を用いて英国に本店を置くG社発行のG誌に同論文原稿を投稿させ、同社のホームページに同論文を掲載させて、不特定多数の者が閲覧可能な状態にした。¶001