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 事実の概要 

Y会社(被告)はBを創業者として昭和27年に創業した貸しビル業等を目的とする株式会社(譲渡制限・発行済株式総数4万株・取締役会設置)である。Bには妻C、長女D(子は1500株保有のX〔原告〕)、次女E(夫は現・Y代表取締役A)、三女Fがいた。¶001

Cが平成18年7月4日に死去すると、D・XとA・Eとの間ではY株式をEおよびAへ遺贈する旨のCの遺言をめぐり紛争が生じ、B、EおよびFが遺産分割調停申立てを行った。平成20年にD・Xは大量・多種の書類を開示請求し、株式の売渡請求通知と株価の説明・算出資料の提出の要求を行ったすえ、会社および経営陣の対応を非難して請求撤回を行った。またDは、翌年1月に所有株式の自らの夫への譲渡承認を請求し、Yが不承認通知をしたところ、高値での買取りを求めて裁判所に株式売買価格の決定を申し立て、決定までの間もD・Xは会計帳簿類の閲覧請求等を行った。同年10月にBが死去すると、DはY株式をE・Aに相続ないし遺贈する旨の公正証書遺言に納得せず、平成26年1月7日、札幌地方裁判所に対し、遺留分減殺請求訴訟を提起した。¶002