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Ⅰ はじめに
本連載の7回目のテーマとして、危機時に直面する労務問題について、経営上とることができる手段と留意点について取り上げたい。ここで言う危機時とは、感染症や疫病の流行の場合に限定されず、自然災害やテロなど、使用者が制御可能な範囲を超えた状況により、平時と同様の態様での事業継続が難しい場合に直面する労務問題を含む。¶001
2020年に生じた新型コロナウイルス感染症によるロックダウン、事業の停止、移動制限、活動自粛要請、その他の封じ込め措置は、全世界の企業の事業及び労働者の就労状況に多大な影響を与えた。¶002