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Ⅰ はじめに
米国では、連邦取引委員会(Federal Trade Commission, 以下、「FTC」という)が、日本景表法(以下、「日本法」ともいう)に相当する規制を連邦レベルで行っている。FTC法5条(a)項(1)号1)は、前段で不公正な競争方法を、後段で不公正な行為と欺瞞的行為を違法としており2)、後段のうちの欺瞞的行為の規制が、日本法の不当表示規制に主に対応する。本稿では、FTCによる欺瞞的行為の規制と比較対照することを通じて、日本法(本稿では不当表示規制に焦点を当てる)の特色と課題を考察する。以下、Ⅱで実体法に関わる特色と課題を、Ⅲでエンフォースメントに関わる特色と課題を検討し、Ⅳで総括する。¶001