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Ⅰ はじめに

本連載では、2022年9月に日本政府により策定・公表された「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」(以下「本ガイドライン」という)を読解し、企業による人権尊重の取組への理解の浸透を図る。本連載第4回の本稿では、企業による人権への負の影響の特定・評価や防止・軽減等の自社の人権尊重の取組についての実効性の評価(本ガイドライン4.3)、並びに企業が人権を尊重する責任を果たしていることの説明及び人権尊重の取組についての情報開示(本ガイドライン4.4)について解説する。取組の実効性の評価及び説明・情報開示は、企業による人権尊重の取組をより実効性のあるものとする観点等から、いずれも重要である。なお、本稿に記載している見解は、筆者ら個人の見解であり、筆者らが過去に所属した、又は現在において所属する組織の見解ではないことを、念のため付言しておく。¶001